【オーナー向け】脱毛サロンのカウンセリングでは何をする?流れを解説
脱毛サロン

「カウンセリングでは何を聞くべき?」
「伝えておかないといけないことは?」
このように思っていませんか。
特に脱毛サロンの開業を検討している方や、開業したはいいものの契約率が上がらない方は、カウンセリングのコツも気になっているはず。
この記事では、脱毛サロン経営者向けに、カウンセリング当日の流れや内容を解説します。あわせて、トラブルを防ぐためにサロン側が伝えるべきことやコツも紹介します。脱毛サロン経営者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
この記事の監修者

広田 有利(ヒロタ アリトシ)
美容機器の製造・販売会社「株式会社エクレーヌ」代表取締役。業界最大手脱毛サロンの全店舗や、全国の大手サロンから個人サロンにまで幅広く脱毛機を導入。脱毛サロン運営のサポートも実施している。クライアントは1000社以上・販売台数は2500台以上の実績がある。
SNS脱毛サロンのカウンセリング当日の流れ

まずは、高い契約率を実現するためのカウンセリング当日の理想的な流れを紹介します。
- 受付
- カウンセリングシートを記入してもらう
- プラン・料金・契約内容を説明する
- テスト照射を行う(場合による)
- 契約(場合による)
- 初回の施術予約を受け付ける(場合による)
効果的なカウンセリングは契約率を高め、顧客満足度を向上させる重要なステップです。それぞれのステップについて見ていきましょう。
①受付
初回来店時の印象は、契約率に関わる要素のひとつです。受付では笑顔で明るく顧客を出迎え、リラックスした雰囲気を作るよう意識しましょう。
顧客が来店したら、まず身分証明書の確認を行います。これは未成年者への対応や契約上のトラブル防止のために必須です。なお、受付ではお茶やお水などの飲み物を提供し、待ち時間がある場合も不快感を与えないよう配慮しましょう。
また、受付での対応マニュアルを整備し、スタッフ全員が均一な高品質の対応ができるよう教育することが大切です。
②カウンセリングシートを記入してもらう
受付を終えたら、カウンセリングシートを記入してもらいましょう。カウンセリングシートは、必要な情報を網羅しつつも、記入に時間がかかりすぎないよう設計することがポイントです。
基本情報(名前・年齢・連絡先)の他に、肌トラブル歴やアレルギー、服用中の薬などを含めましょう。また、「当サロンを知ったきっかけ」の項目を設けることで、効果的な広告媒体を把握するマーケティングデータとしても活用できます。
なお、記入中はスタッフが近くにいて、質問に答えられる体制を整えておくことで顧客の不安を即時に解消できます。カウンセリングシートに必要な項目や作成のコツは、以下の記事を参考にしてください。
参考記事:脱毛サロンのカウンセリングシートに必要な項目は?作成のコツも解説
③プラン・料金・契約内容を説明する

カウンセリングの核となるのがプラン提案です。顧客のニーズを正確に把握し、最適なプランを提案することが契約への近道です。説明する際は以下のポイントを押さえましょう。
- カウンセリングシートを基に、個別のニーズに合わせたカスタマイズ提案を行う
- 複数のプランを提示する場合は、中間価格帯のプランを魅力的に見せる
- 料金は明確に提示し、隠れたコストがないことを強調する
- 「他社と比較してこの点が優れている」など、差別化ポイントを具体的に説明する
- 顧客の反応を見ながら説明し、不安そうな表情があれば質問を促す
また、契約内容については難しい専門用語を避け、分かりやすい言葉で説明することで信頼感を高めましょう。特に解約条件や返金ポリシーなど、後々トラブルになりやすい部分は丁寧に説明することが重要です。
④テスト照射を行う(場合による)
テスト照射は、顧客の肌質・毛質の確認だけでなく、実際の施術を体験してもらう重要な機会です。プランや料金の説明後に行う場合もあるため、その際は以下のポイントを押さえましょう。
- 施術の痛みや感覚を体験してもらうことで、施術への不安を軽減する
- 照射中に脱毛の仕組みや効果について説明し、理解してもらう
- 顧客の肌質・毛質に合わせた最適な出力設定を示し、カスタマイズ対応をアピールする
テスト照射は、特に脱毛初心者にとっては契約の決め手となることが多いため、丁寧な対応を心がけましょう。また、テスト照射の結果に基づき、より具体的なプラン提案ができるよう、カウンセラーのスキルアップを図ることも重要です。
⑤契約(場合による)
契約のステップでは、顧客の決断を後押しする戦略が必要です。そのため、以下のポイントを意識して顧客とコミュニケーションを取りましょう。
- 初回特典を用意し、即決のメリットを明確に示す
- 悩んでいる様子であれば「何か不安な点はありますか?」と質問し、最後の障壁を取り除く
- 契約書の内容を分かりやすく説明し、透明性の高い対応を心がける
- 支払い方法の選択肢(クレジットカード・ローンなど)を複数用意し、経済状況に合わせた提案をする
また、契約を急かすような強引な勧誘は、顧客の警戒心を高めるため避けるべきです。顧客のペースを尊重しながらも、サロンの魅力を最大限に伝える姿勢が理想的です。
⑥初回の施術予約を受け付ける(場合による)
契約後に初回予約を取る際は、できるだけ早い日程で予約を取り、顧客のモチベーションを維持するように意識しましょう。加えて、施術前の準備(シェービング方法・注意事項など)を文書で渡し、口頭でも説明してトラブルを未然に防ぐ対策が必要です。
また、予約方法(アプリ・Web・電話など)を丁寧に説明し、顧客が次回以降の予約もスムーズに取れるように案内してください。また、施術間隔のアドバイスも行い、適切なペースでの来店を促しましょう。
サロン側がカウンセリングで確認すべき内容

効果的なカウンセリングには、適切な情報収集が不可欠です。顧客から必要な情報を聞き出すことで、最適なプラン提案が可能になり、契約率と顧客満足度の向上につながります。サロン側がカウンセリングで確認すべき内容は、以下のとおりです。
- 脱毛する理由
- サロンを選んだ理由
- 脱毛経験の有無
- アレルギー・持病の有無
- 毛質・肌質
ひとつずつ解説します。
脱毛する理由
顧客の脱毛動機を理解することは、適切な提案につながります。具体的には、以下のような質問で動機を確認しましょう。
- 「どのようなきっかけで脱毛を考えるようになりましたか?」
- 「脱毛後はどのような生活を想像されていますか?」
- 「自己処理でのお悩みはありますか?」
顧客にとって適切な提案を行うには、このような質問への返答によって提案内容を変えることが効果的です。
例えば「自己処理の手間を減らしたい」という動機なら、回数を重ねることで自己処理の時短が可能であることを伝えつつ、回数制のプランを提案しましょう。
また、「肌トラブルに悩んでいる」なら肌質改善の効果を強調するなどして、顧客の求める価値に合わせたトークを準備しましょう。
サロンを選んだ理由
顧客があなたのサロンを選んだ理由を把握することは、マーケティング戦略の評価に役立ちます。サロンを選んだ理由を聞き出す際は、以下のような質問が効果的です。
- 「当サロンをどのような経緯で知りましたか?」
- 「他にどちらかのサロンも検討されましたか?」
- 「当サロンのどのような点に魅力を感じていただけましたか?」
この質問により、自社の強みが何なのかを顧客視点で確認できます。例えば「料金の安さ」を理由に挙げる顧客には、コストパフォーマンスの高さを強調するセールストークが効果的です。
また、集客経路の効果測定にもなるため、定期的に集計・分析し、広告戦略の最適化に活用しましょう。
脱毛経験の有無

顧客の脱毛経験は、提案内容や説明レベルを調整するための重要な情報です。脱毛経験の有無を聞く際には、以下のポイントを確認しましょう。
- 「以前に脱毛の経験はありますか?」
- (経験者の場合)「どこで、どのような脱毛をされましたか?」
- (経験者の場合)「満足された点、不満だった点はありましたか?」
- 「自己処理はどのような方法で行っていますか?」
脱毛未経験者には、基本的な説明から丁寧に行い、経験者には前回との違いや自社の優位性を強調するアプローチが効果的です。また、過去に不満があった点を把握することで、それを解決できるプランを提案できます。
アレルギー・持病の有無
安全な施術のためには、アレルギーや持病の有無を確認する必要があります。例えば、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患や、糖尿病をはじめとした内科的な持病は必ず確認してください。
これらの情報は、施術可否の判断や出力設定の調整に直接関わります。また、施術によるリスクが高いと判断される場合は、誠実に施術をお断りすることも必要です。このような、顧客の健康と安全を最優先する姿勢が、長期的な信頼関係構築につながります。
毛質・肌質
毛質と肌質は、脱毛効果と直結する重要な要素です。カウンセリングでは実際に確認し、以下のポイントをチェックしましょう。
- 毛の太さ(太い・細い・産毛など)
- 毛の色(黒い・薄い・白髪など)
- 毛の密度(濃い・普通・薄いなど)
- 肌の色(白い・普通・黒いなど)
- 肌質(乾燥肌・敏感肌・脂性肌など)
これらの情報を基に、効果が出やすい部位と出にくい部位を予測し、必要な回数や期間の目安を顧客に伝えることができます。
例えば、毛が太く濃い場合は比較的早く効果が出やすいですが、産毛や金髪の場合は効果が出にくいことを事前に説明しておくことで顧客満足度の低下を防げます。また、この情報を施術カルテに詳細に記録し、施術者間で共有すれば一貫した対応が可能です。
サロン側がカウンセリング時に伝えておくべき内容

カウンセリングでは情報収集だけでなく、適切な情報提供も重要です。具体的には、以下の4つを顧客に伝えましょう。
- 適切なムダ毛の処理方法
- 脱毛前後の禁止事項
- プランの費用・可能な支払い方法
- 解約の可否・ルール
顧客に必要な情報を的確に伝えることで、トラブルを未然に防ぎ、顧客満足度を高めることができます。それぞれの内容について解説します。
適切なムダ毛の処理方法
正しいムダ毛処理の説明は、施術効果を高め、肌トラブルを防止するために不可欠です。顧客満足度を高めるためにも、施術前の自己処理方法やタイミング、避けるべき処理方法について説明しましょう。
これらの情報は口頭だけでなく、文書やイラスト入りのパンフレットで提供すると理解度が高まります。適切なシェービング指導は、自己処理による肌トラブルを防ぐことにつながり、サロンへの信頼度も高まります。
脱毛前後の禁止事項
脱毛効果を最大化し、肌トラブルを防ぐためには、禁止事項の説明も必要です。具体的には、以下の内容を正しく伝えましょう。
- 施術前の禁止事項(日焼け・過度の飲酒・激しい運動など)
- 施術後の禁止事項(入浴・サウナ・激しい運動など)とその期間
- 施術部位のケア方法(保湿・冷却など)
また、禁止事項を単に列挙するのではなく「なぜそれが禁止されているのか」という理由を説明することで、顧客の理解と協力を得やすくなります。肌トラブルの発生率を下げることは、リピート率向上とクレーム減少につながるため、必ず説明しましょう。
プランの費用・可能な支払い方法

料金体系の透明性は、顧客の信頼を獲得するうえで重要です。具体的には、以下の情報を明確に伝えましょう。
- プランごとの総額と1回あたりの単価
- 初回料金と2回目以降の料金の違い(差がある場合)
- 利用可能な支払い方法(クレジットカード・ローン・分割払いなど)
- 追加料金が発生するケース(シェービング料・キャンセル料など)
- キャンペーンや割引の適用条件と期限
料金説明の際は、「安い」という表現よりも「コストパフォーマンスが高い」「長期的に見たときの経済性」などの価値を伝える表現を使うことが効果的です。また、複数のプラン比較表を用意し、視覚的に分かりやすく説明すると理解が深まります。
なお、分割払いやローンを提案する際は、月々の支払額を具体的に示すことで、心理的なハードルを下げる効果があります。
解約の可否・ルール
解約条件の説明は、法的トラブル防止と顧客の安心感につながります。具体的には、中途解約の可否や返金金額の計算方法、解約時の違約金と手数料の有無などを伝えましょう。
特に高額なプランの場合は、解約条件の丁寧な説明が契約の決め手になることも多いです。解約条件は特定商取引法に基づいた適正なものとし、顧客に不利な隠れた条件がないようにすることが、法令遵守の観点からも重要です。
脱毛サロンのカウンセリングのコツ
顧客の契約率を高め、顧客満足度を向上させるためのカウンセリングのテクニックは、サロン経営の成功に直結します。以下のコツを意識して実践してみてください。
- 常に笑顔を心がける
- 顧客の目を見て話す
- 脱毛と関係のないフリートークをする
- 顧客の悩みに共感する
- 専門用語は理解しやすいように解説する
- カウンセリングのマニュアルを作る
- 「セールス」ではなく「提案」を意識する
- 施術後の感想などお客様の情報をカルテに残しておく
- 施術後の不安を取り除く
- ボディークリームなどの商品のセールスは押し売りを避ける
これらのコツを実践することで、顧客の疑問や不安を解消できます。特に脱毛初心者は、「痛みはどの程度か」「効果はいつ頃から実感できるか」などの基本的な疑問を持っているため、先回りして説明することも効果的です。
より詳細な内容は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
参考記事:脱毛サロンのカウンセリングのコツ10選!集客成功のポイントを解説
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ここまで脱毛サロン経営者向けに、カウンセリング当日の流れや内容、トラブルを防ぐためにサロン側が伝えるべきことを解説してきました。とはいえ、「カウンセリングシートはどのように準備するの?」「一から作れるか不安」と思った方も多いはず。
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