脱毛サロン経営は難しい?開業の失敗例5選や成功のための方法を解説
脱毛サロン
「脱毛サロン経営は難しいって言われているけど、実際はどうなの?」
「脱毛サロンの経営を成功させるためのポイントを知りたい」
このように思っていませんか。
脱毛サロン業界は市場規模を拡大しているとはいえ、近年の大手脱毛サロンの倒産・破産から、開業・経営するうえで不安に感じている方は多いでしょう。
この記事では、脱毛サロン経営が難しいと言われている理由や経営の失敗事例、経営を成功させるためのポイントを紹介します。脱毛サロンの開業を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
この記事の監修者
広田 有利(ヒロタ アリトシ)
美容機器の製造・販売会社「株式会社エクレーヌ」代表取締役。業界最大手脱毛サロンの全店舗や、全国の大手サロンから個人サロンにまで幅広く脱毛機を導入。脱毛サロン運営のサポートも実施している。クライアントは1000社以上・販売台数は2500台以上の実績がある。
SNS脱毛サロン経営は難しいと言われる理由は?
脱毛サロンの経営が難しいと言われている理由はさまざまですが、以下の3つが主な理由です。
- 低い参入障壁により競争が激化しているから
- 経営者としてのスキル・経験が必要だから
- 顧客の獲得と維持の難易度が高いから
これらの理由を把握したうえで開業に向けて準備を進めれば、開業後も安定した経営を実現しやすくなるでしょう。
低い参入障壁により競争が激化しているから
脱毛サロン業界は、参入障壁が比較的低いことから、近年は多くの法人・個人が参入を試みています。特に個人であれば必要な設備は最小限で済み、医療脱毛を除き資格も特に必要ないため、参入しやすい業界になっています。
しかし、この低い参入障壁が業界の競争激化を招いており、特に都市部では大手チェーンから個人経営の小規模サロンまでさまざまな店舗が競合している状況です。
こういった価格競争の激化によって利益の確保が難しい状況となっている実態から、脱毛サロンの経営が難しいと言われています。
顧客の獲得と維持の難易度が高いから
脱毛サロン業界は、お伝えした背景から、新規顧客の獲得と既存顧客の維持が非常に困難です。競合店舗が多いため、差別化や集客のための施策に対する費用が多くかかる傾向にあります。
また、顧客の期待値も高まっており、施術結果や接客サービスへの要求水準が年々上昇しています。長期的な通院が必要なサービスであるため、途中解約のリスクも高く、顧客満足度の維持に向けた経営も必要でしょう。
経営者としてのスキル・経験が必要だから
脱毛サロンの経営には、施術技術だけでなく、幅広い経営スキルが求められます。具体的には、マーケティングや財務管理、人材育成など多岐にわたる知識と経験が必要です。
特に、資金繰りの管理や収支バランスの維持は重要で、初期投資の回収計画から月々の運営コスト管理まで綿密な計画を立てる必要があります。
また、従業員の採用・育成・定着も大きな課題となり、技術研修から接客マナーまで継続的な教育体制の構築が求められます。
このように、脱毛サロンを運営するには、さまざまなスキルが必要である点が難しいと言われている要因のひとつです。
脱毛サロンの経営の失敗例5選
脱毛サロンの経営の失敗例としては、以下の5つが挙げられます。
- 価格設定が誤っている
- 集客施策が不十分
- 業務用脱毛機選びの失敗
- 従業員の育成が不十分
- 経営者の知識不足
これから脱毛サロンを経営する方は、上記の失敗例を把握したうえで、成功に向けて準備を進めましょう。
1.価格設定が誤っている
価格設定の失敗は、脱毛サロン経営の大きなつまずきとなってしまいます。例えば、競合店との価格競争に巻き込まれて過度な値下げを行うことで利益率が低下し、経営が立ち行かなくなるケースが多く見られます。
また、地域性や顧客層を考慮せずに高額な料金設定を行い、集客に苦戦するケースも少なくありません。固定費や変動費を適切に計算せず、利益が出ない価格設定になってしまうことも、失敗の大きな要因です。
2.集客施策が不十分
効果的な集客戦略の欠如は、開業後すぐに経営を圧迫する要因です。特に、個人経営のサロンは、Webマーケティングの重要性を理解せずに従来型の広告手法に依存するケースが多く見られます。
また、ターゲット顧客の明確化が不十分なまま広告を展開し、費用対効果の低い集客活動を続けてしまうパターンもあります。
初期の集客には成功しても、継続的な集客施策を怠り、顧客数が徐々に減少していくケースも少なくありません。
3.業務用脱毛機選びの失敗
業務用脱毛機の選択は、サロン経営の根幹を左右すると言っても過言ではありません。例えば、個人経営の脱毛サロンは、初期投資を抑えるために安価な脱毛機を選択しがちです。
しかし、安価な脱毛機は効果や安全性に欠け、結果的に顧客満足度を高められずに顧客が離れていくケースは珍しくありません。一方で、最新機器を導入したものの、その性能を活かしきれずに投資回収が困難になることもあります。
メンテナンス費用や消耗品の交換費用を考慮せずに機器を選定し、予想以上のランニングコストが発生するケースも多く見られるため、慎重な選定が必要です。
4.従業員の育成が不十分
人材育成の軽視は、サービス品質の低下を招く大きな要因となってしまいます。技術研修や接客マナー教育が不十分なまま経営を開始し、顧客満足度が低下するケースが多く見られます。
また、従業員のモチベーション管理や労務管理が不適切で、定着率が低い状態だと常に新人教育に追われる状況に陥ることもあるでしょう。このことから、脱毛サロンの経営には、サービスの質と定着率の向上を目的としたシステムの構築が不可欠と言えます。
5.経営者の知識不足
経営者の経営に対する知識・経験不足は、さまざまな判断の誤りにつながります。例えば、業界動向や競合分析が不十分なまま開業を決断し、市場ニーズとのミスマッチが生じるケースが挙げられます。
また、財務管理や労務管理の基礎知識が不足していると、適切な経営判断ができず資金繰りに行き詰まることもあるでしょう。法規制やコンプライアンスへの理解が不足し、トラブルに発展するケースも後を絶ちません。
ここまで紹介してきた5つは、脱毛サロン経営でよく見られる失敗例です。以降では、脱毛サロンの経営を成功させるためのポイントを解説するので、ぜひ参考にしてください。
脱毛サロンの経営を成功させるための6つのポイント
脱毛サロンの経営を成功させるために意識すべきポイントは、以下の6つです。
- 開業前にコンセプトを明確にする
- 他店との差別化を図る
- Webを活用した集客施策を行う
- ターゲットに合った業務用脱毛機を選ぶ
- 適切な料金設定を行う
- 会計知識を身につける
上記の6つを押さえたうえで開業に向けて準備を進めれば、前述したような失敗を防げます。
1.開業前にコンセプトを明確にする
脱毛サロン経営で成功するための第一歩は、明確なコンセプトの設定にあります。ターゲット顧客の年齢層や性別、ライフスタイル、価値観などを詳細に設定してサービス内容や店舗の内装を設計しましょう。
また、地域の特性や競合状況も考慮して独自の価値提案を行える位置づけを確立できれば、差別化にもつながります。コンセプトの確立は、以降の経営状況を左右すると言っても過言ではないため、必ず行いましょう。
2.他店との差別化を図る
競合の多い脱毛サロン業界で成功するためには、明確な差別化のための戦略が不可欠です。単なる価格競争ではなく、独自のサービス品質や特徴的な施術メニュー、充実したアフターケアなど付加価値の高いサービスを提供することが重要です。
また、特定の顧客層に特化したサービス展開や、他のエステメニューとの組み合わせによる総合的な美容サービスの提供など、独自のポジショニングの確立が効果的です。
差別化を図るためには、まずは地域の競合となりうる店舗のリサーチから行いましょう。サービス内容やプラン、内装のコンセプトなど、顧客に関わる全てを調査して自店舗の設計に生かしてください。
3.Webを活用した集客施策を行う
現代の脱毛サロン経営において、Webを活用した集客は欠かせません。例えば、費用対効果の大きいSEO対策を施した自社サイトの作成やSNSを活用した情報発信、オンライン予約システムの導入などを積極的に活用することが重要です。
また、これらと合わせて、リスティング広告やSNS広告を効果的に組み合わせることでより集客効果の高い施策を展開できるでしょう。
4.ターゲットに合った業務用脱毛機を選ぶ
前述のとおり、業務用脱毛機の選定は、サロンの経営を左右する重要な要素です。ターゲットのニーズや予算に合わせて、適切な機器を選択しましょう。
最新の技術を採用した機器は高額になりますが、施術効果や安全性、施術時間の短縮などのメリットがあります。また、メンテナンスサポートや保証内容、消耗品の供給体制なども考慮に入れておくと運営が円滑に進むでしょう。
5.適切な料金設定を行う
収益性と競争力を両立させた適切な料金設定を行えば、安定した運営基盤の構築につながります。具体的には、固定費と変動費を詳細に分析し、適切な利益率を確保できる価格帯を設定しましょう。
また、集客を行うには地域の相場や競合店の料金体系も考慮しつつ、自社のサービス品質や特徴を反映した価格戦略を立てることも重要です。期間限定キャンペーンや会員制度など、顧客の継続利用を促す料金プランも設計すれば、集客の最大化も狙えるでしょう。
6.会計知識を身につける
財務管理は、サロン経営の健全性を保つうえで不可欠なスキルです。日々の売上管理から月次決算、税務申告まで基本的な会計知識を身につけるようにしましょう。
また、資金繰り計画の立案や収支バランスの管理、投資判断なども適切な会計知識に基づいて行う必要があります。経営状態を数値で把握し、改善策を検討できる能力も求められますが、必要に応じて税理士などの専門家との連携も検討しましょう。
脱毛サロンの経営に関するよくある質問
最後に、脱毛サロンの経営に関するよくある質問を紹介します。これから脱毛サロンを開業する方は必見の内容なので、ぜひ最後までご覧ください。
脱毛サロンの経営に必要な資格は?
脱毛サロンの経営には特別な資格は必要なく、美容関連の経験がなくても開業は可能です。ただし、施術技術や資格を持った経営者が運営している脱毛サロンの方が、顧客は安心感を持って利用できるでしょう。そのため、これから脱毛サロンを開業する場合、以下の資格の取得がおすすめです。
①日本脱毛安全普及協会|脱毛士
②日本認定脱毛安全協会|脱毛技能士
③日本スキン・エステティック協会|認定電気脱毛士
④日本エステティック評議会|認定脱毛セラピスト
⑤日本エステティック振興協議会|認定美容ライト脱毛エステティシャン
⑥日本脱毛技術研究学会|認定登録脱毛師
⑦日本スパ・ウェルネス協会|美容脱毛士・管理美容脱毛士
それぞれの資格の詳細と開業の流れは以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
参考記事:脱毛サロン経営のおすすめ資格7選!開業時の流れも紹介
脱毛の開業にかかる費用は?
脱毛サロンの開業資金には、最低でも200万円程度かかります。具体的には、開業資金の内訳として以下が挙げられます。
- 業務用脱毛機
- 家具・家電
- 経営に必要な備品・消耗品
- 広告宣伝費
また、これらの開業資金のほかにも、運営資金として家賃や光熱費、人件費などもかかります。そのため、これから脱毛サロンを開業・経営する方は、事前に必要資金を把握し準備しておきましょう。以下では開業資金の調達方法や安く抑えるためのコツも解説しているので、参考にしてください。
参考記事:脱毛サロンの開業資金は200万円から!調達方法や安くする方法も解説
今から脱毛サロンを開業しても儲かる?
結論として、今から脱毛サロンを開業しても、適切なコンセプト設計や集客施策を行えば十分儲かります。脱毛サロン経営者の平均年収は500〜1,000万円と比較的高く、脱毛サロン業界も市場規模が拡大しています。
また、これまでは限られた女性が受けていた脱毛ですが、外見を磨くユーザーが男女ともに増えているため、将来性のある業界と言えるでしょう。
詳しくは、以下の記事で紹介されているので、あわせてご確認ください。
参考記事:脱毛サロンの開業が儲かる理由を解説!儲かる仕組みも紹介
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ここまで脱毛サロン経営が難しいと言われている理由や失敗例を解説しました。あわせて、脱毛サロンの経営を成功させるためのポイントも紹介しましたが、特に一人での開業を検討している方はハードルが高く感じたかもしれません。
そんな自力での開業に不安がある方は、CUBE DUO/PROの集客・運営サポートの利用がおすすめです。
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