脱毛サロンの集客に看板を使用するポイントを解説
脱毛サロン

「脱毛サロンの集客に看板を使おうか迷っている」
「どのような看板が集客に有効かを知りたい」
脱毛サロンの開業を予定している人の中には、上記の疑問を持つ人も多いでしょう。
結論をいうと、脱毛サロンの集客に看板は有効です。この記事では、看板作成で押さえておきたいポイントや看板の7つの種類、屋外設置に関する法令を解説します。
看板の種類や適切な使い方を理解し、集客に役立てましょう。
目次
この記事の監修者

広田 有利(ヒロタ アリトシ)
美容機器の製造・販売会社「株式会社エクレーヌ」代表取締役。業界最大手脱毛サロンの全店舗や、全国の大手サロンから個人サロンにまで幅広く脱毛機を導入。脱毛サロン運営のサポートも実施している。クライアントは1000社以上・販売台数は2500台以上の実績がある。
SNS看板は有効な集客アイテム

SNSやWebでの集客が重要性を増している現在でも、店舗ビジネスにおいて看板は依然として有効な集客アイテムです。脱毛サロンで看板を利用する際には、下記の用途があります。
- サロンの基本情報を伝える(営業時間・定休日など)
- 初めて訪れる顧客にとっての目印
- 通りすがりの人への周知
- 営業中である旨の目印
- 効果的にサロンのコンセプトを伝えられる
看板があると、通りすがりの人や見込み顧客にサロンの存在を知ってもらえます。初来店の顧客にとっても、看板があることで迷わずにたどり着けるメリットがあるでしょう。
看板作成で押さえておきたいポイント4つ
脱毛サロンが看板を使って集客する上で、作成時に押さえておきたい4つのポイントがあります。
- ひと目でわかりやすいデザインにする
- 疑問を感じさせない
- 良い印象の画像でアピールする
- QRコードでSNSへ誘導する
競合との差別化を図るためにも、好印象を与える看板作りが大切です。それぞれのポイントを詳しく解説します。
①ひと目でわかりやすいデザインにする
まずはひと目でわかりやすいデザインにしましょう。看板の前を通り過ぎる人は、立ち止まってまじまじと看板を見ることはほとんどありません。
わかりやすいデザインにするために重要なポイントは以下の通りです。
- 色やフォントを統一する
- 看板やロゴを見ただけで何の店舗かわかるようにする
- ターゲットに訴求したい情報を強調する
通りすがりの人を思わず立ち止まらせるような、目を引くデザインを目指しましょう。
②疑問を感じさせない
看板には顧客が知りたい情報を明記し、疑問を持たせない内容にするのが重要です。顧客が看板を見て知りたいと思う情報には、以下が挙げられます。
- サロンの場所(看板からの所要時間)
- 営業時間と定休日
- 電話番号・予約方法
- 駐車場の有無
- お得な情報(キャンペーン・割引)
とはいえ看板に情報を盛り込みすぎるとかえって見づらくなってしまいます。看板の目的に合わせて、重要度の高い情報を絞って記載するのがポイントです。
例えば、店舗から距離のある場所なら、サロンまでの行き方をメインに訴求するのがよいでしょう。見た人を来店につなげたいスタンド看板なら、営業時間や割引情報を訴求し、来店意欲を高めるのが効果的です。

③良い印象の画像でアピールする
限られたスペースで多くの情報を伝えるには、写真を使うのも効果的です。特にサロン内の様子や施術中の雰囲気を伝えるには、文字よりも写真が向いています。施術によるビフォーアフター写真なども載せると、雰囲気がより伝わりやすいでしょう。
④QRコードでSNSへ誘導する
QRコードやSNSを載せて、看板だけでは伝えきれない情報を補完するのもおすすめです。遷移先としては、以下のページに誘導するのがよいでしょう。
- ホームページ
- インスタグラムやX、公式LINEなど
- キャンペーンページ
不定期でキャンペーンを打つ場合には、看板にチラシ入れを設置してQRコードを掲載するのも有効です。見た人にギャップを感じさせないためにも、看板と誘導先のページのデザインは統一しておく方がよいでしょう。
看板の種類7つ
一口に看板といっても、以下7つの種類があり、それぞれ役割や使い方が異なります。
- 壁面看板
- スタンド看板
- 突き出し看板
- ウィンドウサイン
- デジタルサイネージ
- のぼり旗
- 垂れ幕
それぞれの特徴や訴求に適した情報を解説します。
①壁面看板
壁面看板はビルや店舗入口など、建築物の壁面に取り付ける看板であり、街中でもよく見かけるタイプです。主に店舗名称やロゴを表示し、店の存在をアピールするために設置します。
壁面看板は大きくパネル式とボックス式に分けられます。パネル式はパネルを壁に設置するタイプの看板で、外からライトを照らせば夜でも存在感を出せるのが特徴です。ボックス式はパネルの内部に空間を作り、内側からライトを照らすタイプです。
壁面看板はいわば大きな広告であり、店舗の顔ともいえる重要な存在といえるでしょう。
②スタンド看板
スタンド看板とは、街中のカフェや食堂など、店舗の入口でよく見られる自立式の看板です。広げて横から見るとアルファベットのAの形をしているため、A型看板とも呼ばれます。
スタンド看板は移動しやすく、内容の変更もしやすいため、使い勝手が良いです。スタンド看板は使い方によって、以下の3タイプに分けられます。
- 印刷したポスターをはめ込むタイプ
- 看板自体にデザインを印刷するタイプ
- 直接書き込めるボードタイプ・黒板タイプ
歩いている人の目に留まりやすく、安価に導入できることから、多くの店舗で使われています。
③突き出し看板

突き出し看板とは、店舗やビルから突き出すように出ている看板で、着物の袖に似ているため袖看板とも呼ばれます。設置方法は直接建物に取り付ける場合と、立ててある支柱に設置するパターンがあります。
高い位置に設置できるので、店舗前のスペースを取らず、遠くからの視認性も高いのが特徴です。一方で自力でのメンテナンスは難しいため、耐久性の高い加工や素材を使用するのが望ましいでしょう。
④ウィンドウサイン
ウインドウサインとは、窓ガラスにステッカーを貼るタイプの看板です。費用も安く、店内の目隠しにもなるため、脱毛サロンとの相性は良いでしょう。場所を取らないため、省スペース化にも寄与します。
さらに装飾効果があるのも特徴です。何も装飾のないガラスは無機質な印象を与えてしまいます。しかし、ウィンドウサインがあれば外観が柔らかい印象になり、入店意欲を高められることが期待できます。
⑤デジタルサイネージ
デジタルサイネージは電子看板とも呼ばれ、駅構内や空港などでよく見られます。高輝度のディスプレイを使用するため、ポスターや他の看板よりも視認性高く目を引きやすいです。
動画や音声付きコンテンツの掲載も可能な場合があり、静止画よりも訴求力を高められるのも特徴です。
デジタルサイネージにはオフラインで使うスタンドアロン型と、ネットワークを利用するクラウド型があります。1店舗で運用するなら、管理がしやすく費用も安いスタンドアロン型がおすすめです。
ただし、スタンドアロン型が安いといっても、ディスプレイの購入費や電気代などがかかり、他の広告に比べ費用は高額です。導入の際には、費用対効果を十分検討する必要があります。
⑥のぼり旗

のぼり旗は昔から使われている看板で、飲食店やお祭り会場、神社などでよく使われているタイプです。なんといっても費用が安く、導入のしやすさがメリットです。さらに人は風になびいているものに注意を向ける習性があるため、目を引きやすい特徴もあります。
その反面、風が強いと旗が揺れて文字が見えづらいデメリットもあります。加えて、通常は片面しかプリントしていないので逆側からは視認性が低い点にも留意が必要です。のぼりが劣化すると逆に訴求力を落とすため、丁寧な保管や定期的な買い替えも求められます。
⑦垂れ幕
垂れ幕とは、建物の壁に幕を固定するタイプの看板です。四方を固定するため、のぼり旗と違い風にはなびかず、視認性が損なわれません。
大型の店舗や学校で使われるイメージから、大きなサイズしか作れないと思っている人もいるかもしれません。しかし、決められたサイズはないので、店舗の大きさに合わせたサイズで作成可能です。
看板作成の注意点

看板は広告の役割を担うため、一般的な広告と同じく法律を守って作成する必要があります。まずは看板に記載する内容に関する、景品表示法と薬機法の法律について、何に注意するべきかを解説します。
①景品表示法
景品表示法は正式には「不当景品類及び不当表示防止法」といい、虚偽や誇大広告による被害から消費者を守る法律です。看板作成時に注意すべきは、下記2点です。
- 優良誤認表示
- 有利誤認表示
優良誤認表示とは、実際の品質よりも優れていると広告し、誤認を引き起こす恐れがある表示を意味します。脱毛サロンにおいては、例えば「誰でもツルツル肌に!」といった訴求は優良誤認表示に該当します。全ての人が完全に脱毛できることは不可能なためです。
有利誤認表示とは、実際よりも著しく価格がお得であるかのように広告することです。例えば、期間記載がないのに「今だけ割引」「地域で一番安い」などが該当します。
他には「効果がなければ返金保証!」といった表現も、解約や返金に条件を設けている場合には有利誤認表示に抵触する恐れがあります。
②薬機法
薬機法は正式名称を「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」といいます。脱毛サロンでは医療行為は行えないため、「医療」や「レーザー脱毛」など医療脱毛を誤認させる表示はNGです。
他にも「痛みゼロ」など個人差のある内容を断言する表現や「業界No.1」「科学的に立証」など、客観的なデータや証拠がない表現もしてはいけません。
看板の屋外設置に関する法令3つ

屋外に看板を設置する場合には、関連する法令を遵守する必要があります。看板の屋外設置にあたり、押さえておくべき法律は以下の3つです。
- 建築基準法
- 屋外広告物制度
- 道路法
看板を屋外に設置する際は、周囲の安全や景観に配慮する必要があります。それぞれ詳しく解説します。
①建築基準法
建築基準法とは、国民の生命・健康・財産を保護するため、建築物の敷地・設備・構造・用途について最低の基準を定めた法律です。看板設置の際の注意する点は、以下の2つです。
- 工作物確認申請
- 防火地域内の防火措置
看板本体が4m(支柱・ポールを含む)を超える際には、工事前に工作物確認申請と、工事後の完了検査を行う必要があります。
防火地域内にある看板のうち、屋上に設置するものまたは高さが3mを超えるものについては、防火措置も必須です。具体的には、看板の主要素材を燃えにくい素材にするか、不燃材質で覆わなければなりません。
②屋外広告物制度
屋外広告物制度とは、良好な景観の維持や公衆に対する危害の防止を目的とした制度です。全国の指定都市及び中核市が、屋外広告物法に基づいて屋外広告物条例を定めており、各自治体の条例に従う必要があります。
具体的には、看板の設置場所やデザイン・サイズ・色などについて自治体ごとに規制を設けています。各自治体で定める基準を超える看板を設置する際には、書類や図面を提出して許可を求めなければなりません。
③道路法

道路法とは、公共スペースである道路を全ての人が安全に通行するために定められた法律です。同法32条により、道路に看板を設置する際には、管理者の許可を受けなければならないとされています。
突き出し看板が上空で道路へはみ出す場合や、敷地外に看板を設置する際は、道路占用許可申請が必要です。以下の通り、道路管理者により提出先は異なります。
- 主要な国道(国道事務所)
- 府道や県道(土木事務所)
- 市町村道(道路管理課)
道路占用許可申請の際には、道路や建物の種類に応じた占用料の支払いも必要です。
サロンのイメージに合う看板を作って集客しよう

脱毛サロンの集客のために看板を利用する方法を解説しました。看板は集客に有効ですが、作成する際にはデザインや法律面に注意が必要です。店舗のコンセプトや環境に適した看板を作り、集客に活かしましょう。
