自宅サロンの一軒家での開業は可能!メリットやデメリットを解説

自宅サロンの一軒家での開業は可能!メリットやデメリットを解説

「一軒家での自宅サロン開業は可能?」

「自宅で開業するメリットやデメリットは?」

このように思っていませんか。

特に自宅サロンを開業したいと思っているものの、知識がなくて不安になっている方は多いはず。

この記事では、一軒家での自宅サロン開業について解説します。あわせて、自宅サロンを開業するメリットやデメリット、成功させるためのポイントも紹介します。自宅サロンの開業を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

広田 有利

広田 有利(ヒロタ アリトシ)

美容機器の製造・販売会社「株式会社エクレーヌ」代表取締役。業界最大手脱毛サロンの全店舗や、全国の大手サロンから個人サロンにまで幅広く脱毛機を導入。脱毛サロン運営のサポートも実施している。クライアントは1000社以上・販売台数は2500台以上の実績がある。

SNS

自宅サロンの一軒家での開業は可能

自宅サロンの一軒家での開業は可能

一軒家での自宅サロン開業を検討されている方にとって、まず気になるのは「本当に開業できるのか」という点でしょう。結論から言うと、一軒家での自宅サロン開業は十分に可能です。ただし、賃貸か持ち家かによって確認すべき事項が異なります。

以下では、賃貸と持ち家で開業する場合の注意点について解説します。

賃貸で開業する場合

賃貸物件で自宅サロンを開業する場合は、まず賃貸契約の内容を確認することが重要です。多くの賃貸契約には「居住目的以外の使用禁止」といった条項が含まれていることがあります。このような条項がある場合、サロン営業が認められるか確認する必要があります。

また、契約書に明記されていなくても必ず大家さんや管理会社に相談し、書面での許可を取りましょう。無断で開業すると、トラブルの原因になる可能性があります。円滑な関係を続けるためにも、事前の相談と許可取得は欠かせません。

なお、賃貸での開業は初期投資を抑えられるメリットがありますが、長期的な視点では制約が多いケースもあります。賃貸で自宅サロンを開業する場合は、これらの注意点を頭に入れておきましょう。

持ち家で開業する場合

持ち家での自宅サロン開業は、賃貸に比べて自由度が高いですが、いくつかの確認事項があります。まず重要なのは、住居が位置する地域の用途地域の確認です。第一種低層住居専用地域などは、商業利用に制限がある場合があります。

また、住宅ローンを利用している場合は、契約内容も確認が必要です。金融機関によっては、住宅ローンの契約で商業利用が制限されているケースがあります。該当する場合は、金融機関に相談して対応を検討しましょう。

一軒家で自宅サロンを開業するメリット

一軒家での自宅サロンの開業は、以下のようなメリットがあります。

  • 賃料がかからない
  • 自由な内装・レイアウトが可能
  • 営業のスケジュールを柔軟に調整できる
  • アットホームな雰囲気で顧客満足度の向上が狙える
  • 通勤の必要がない

以下でそれぞれ解説します。

賃料がかからない

一軒家でのサロン開業の大きなメリットは、新たに店舗を借りる場合と比較して、賃料が発生しないことです。商業地域の店舗は、数十万円の賃料がかかることも珍しくありませんが、自宅サロンではこの費用を削減できます。

さらに、賃料がかからないことで、初期投資の回収が早くなるのもメリットのひとつです。また、自宅サロンの場合、使用する部分の面積に応じて住宅費の一部を経費として計上できる場合があります。このように、自宅での開業には金銭的なメリットがあります。

自由な内装・レイアウトが可能

一軒家の場合は、内装やレイアウトを自由にカスタマイズできます。具体的には、サロンのコンセプトや提供するサービスに合わせて、壁の色や床材、照明の配置などの細部にまでこだわった空間づくりが可能です。

また、シャンプー台の設置や給排水設備の増設、壁の撤去による開放的な空間の創出などの大掛かりな工事も行えます。これにより、サービスの質を高め、顧客満足度向上につなげることができます。

加えて、一軒家の広いスペースを活かして、段階的に設備を拡充していくことも可能です。経営が軌道に乗るにつれて、新しい施術室を増設したり、待合スペースを拡充したりと、ビジネスの成長に合わせた柔軟に対応できます。

営業のスケジュールを柔軟に調整できる

営業のスケジュールを柔軟に調整できる

自宅サロンでは、自分のライフスタイルに合わせた営業スケジュールを組むことができます。例えば、子どもの学校行事がある日は午後からの営業に切り替えたり、体調不良の日は営業時間を短縮したりといった調整が可能です。

また、急な予定変更が生じても、テナントを借りている場合と違って「営業時間を守らなければならない」というプレッシャーが少ないのも利点です。予約状況に応じて、空き時間を家事や育児に充てることもできます。

このような柔軟性は、長期的に無理なく事業を継続するための重要な要素です。その結果、サービスの質を維持することにもつながります。

アットホームな雰囲気で顧客満足度の向上が狙える

一軒家のサロンならではの家庭的で温かい雰囲気は、顧客に安心感を与えます。特に脱毛サービスの場合、痛みに抵抗がある顧客も多いなかで、リラックスできる環境づくりができれば満足度の向上につながります。

また、一軒家のサロンでは、他の顧客と顔を合わせる機会が少ないという特徴もあり、人目を気にせずに利用したい方にとって、大きな魅力と言えるでしょう。

このような自宅サロンの特徴は、リピート率の向上やクチコミでの紹介につながり、安定した顧客基盤の構築に役立ちます。一度来店したお客様がリピーターになり、さらに友人や家族を紹介してくれるという好循環を期待できるのです。

通勤の必要がない

自宅サロンの大きなメリットのひとつは、通勤が不要なことです。往復の通勤時間がなくなることで、1日あたり1〜2時間以上の時間を有効活用できます。この時間を家族との時間や趣味、自己投資に充てることで、仕事とプライベートの両立が可能です。

また、一軒家の自宅サロンは仕事と生活の場が近いため、営業準備や片付けが効率的に行えます。顧客を迎える前の準備や営業終了後の片付けを余裕を持って行うことができ、ミスやトラブルを未然に防げます。

一軒家で自宅サロンを開業するデメリット

メリットが多い一軒家での自宅サロン開業ですが、以下のデメリットがあることも把握しておきましょう。

  • プライベートと仕事の区別をしづらい
  • 住宅街・郊外だと集客に苦戦しやすい
  • 近隣住民への配慮が必要

それぞれ見ていきましょう。

プライベートと仕事の区別をしづらい

自宅と職場が同じ場所にあることで、プライベートと仕事の境界が曖昧になる場合があります。家族がいる場合は、営業時間中の家族の過ごし方や、騒音などについての配慮が必要です。

例えば、家族に「営業中は静かにしていてほしい」「このエリアには入らないでほしい」などのルールを設けることで、家族が自宅で過ごしにくくなることが懸念されます。

これらの問題を解消するためには、サロンスペースと生活スペースを明確に分け、物理的にも心理的にも境界を作ることが重要です。可能であれば、サロン専用の入口を設けるなど、動線を完全に分離することが理想的でしょう。

また、営業時間と休息時間をしっかり区別し、オフの日には意識的に仕事から離れる習慣をつけることも大切です。

住宅街・郊外だと集客に苦戦しやすい

住宅街や郊外の一軒家だと、集客に苦戦する可能性があります。なぜなら、住宅街や郊外は人通りが少なく、看板や外観だけでの集客が難しいからです。

繁華街のサロンであれば通りすがりの人の目に留まる機会も多いですが、住宅地にある一軒家では、そのような偶発的な集客は期待できません。加えて、公共交通機関からのアクセスが悪い場合、来店のハードルがさらに高くなります。

これらの課題に対しては、オンラインでの集客強化が有効です。SEO対策を施したホームページの作成や、SNSでの積極的な情報発信などで、立地の不利をカバーすることができます。そのほかのおすすめの集客方法は、後ほど解説します。

近隣住民への配慮が必要

一軒家でサロンを経営する場合、顧客の来店による騒音や人の出入りが、近隣の迷惑になる可能性があります。特に静かな住宅街では、普段と異なる人の出入りや車の往来が目立ち、近隣住民に不安を与えることもあります。

また、十分な駐車スペースを確保できない場合、顧客の車が路上駐車されると近隣トラブルの原因になる可能性も高いです。

これらの問題を未然に防ぐためには、開業前に近隣住民への挨拶回りや説明が必要です。サロンの営業内容や営業時間、お客様の来店予定などを丁寧に説明し、理解と協力を求めましょう。

自宅サロンの開業を成功させるためのポイント

自宅サロンの開業を成功させるためのポイント

自宅サロンの開業を成功させるためには、以下のポイントを押さえた運営を意識しましょう。

  • サロンのコンセプトを明確にする
  • 生活感を出さないようにする
  • 一軒家ならではの強みで差別化を図る
  • 駐車スペースを確保する

これらのポイントを実践することで、自宅サロンのデメリットを克服できます。それぞれ解説します。

サロンのコンセプトを明確にする

成功する自宅サロンには、明確なコンセプトが不可欠です。どのような客層をメインターゲットにするのか、年齢層や興味・関心を具体的に設定することから始めましょう。

例えば、「30〜40代の子育て中の女性向けの脱毛サロン」といったように、具体的なターゲット設定が重要です。

次に、自店舗で提供すべき価値を明確にします。単に「安いから」「近いから」といった理由だけでは、顧客はリピートしてくれません。大型サロンや他の自宅サロンと差別化できる独自の強みを見つけ、集客に活かすことが大切です。

生活感を出さないようにする

自宅サロンでプロフェッショナルな印象を与えるためには、生活感を排除することが重要です。可能であれば、生活スペースとサロンスペースを完全に分離することが理想的です。専用の入口を設けるなど、顧客が生活空間に入らないようなレイアウトを工夫しましょう。

また、生活用品や私物が見えない収納を確保し、サロン空間を整理整頓することも大切です。顧客の目に触れる場所には、サロン関連のアイテムや装飾品のみを配置し、家族の写真や私物は別の場所に保管するようにしましょう。

顧客は、たとえ自宅サロンであっても、プロのサービスを期待して来店します。家庭的な温かさは大切にしつつも、プロフェッショナルな空間づくりを心がけることが、リピーターを増やすためのポイントとなります。

一軒家ならではの強みで差別化を図る

一軒家ならではの強みで差別化を図る

一軒家サロンには、商業施設内のサロンにはない独自の強みがあります。例えば、一般のサロンより広いスペースを活かした、ゆったりとした施術環境の提供は大きな魅力です。

待合室を広く取り、リラックスできるソファやドリンクサービス、観葉植物を配置するなどの余裕のある空間設計を実現できます。

また、早朝や夜間など、顧客のニーズに合わせた柔軟な営業時間を設定できることも強みです。商業施設の営業時間に縛られることなく、顧客のライフスタイルに合わせた時間帯に対応することで、特定の顧客層の支持を得ることができます。

駐車スペースを確保する

特に郊外の一軒家のサロンでは、駐車スペースの確保が集客の鍵となります。可能であれば、敷地内に1台以上の専用駐車スペースを確保しましょう。

駐車場の場所や利用方法については、Webサイトや予約確認時に明確に案内することが大切です。事前に写真付きの案内を送るなど、きめ細かい配慮が喜ばれます。自前の駐車場が確保できない場合は、近隣のコインパーキングと提携することも検討しましょう。

また、公共交通機関でのアクセスが難しい立地の場合は、最寄り駅からの送迎サービスを提供することも効果的です。特に夜間に来店される女性客などには、安心感を提供できるサービスとなります。

一軒家での自宅サロン開業に関するよくある質問

一軒家での自宅サロン開業に関するよくある質問

最後に、一軒家での自宅サロン開業に関するよくある質問を紹介します。

  • 自宅サロン開業時に利用できる補助金・助成金は?
  • 自宅サロンの開業で違法になるケースは?

それぞれ解説します。

自宅サロン開業時に利用できる補助金・助成金は?

自宅サロン開業時に活用できる主な助成金・補助金には、以下のようなものがあります。

  • 小規模事業者持続化補助金
  • ものづくり補助金
  • 事業再構築補助金
  • 起業・創業支援事業補助金
  • 両立支援等助成金

補助金や助成金の情報は、地元の商工会議所やインターネット上で収集できます。また、申請には事業計画書の作成など一定の準備が必要なため、余裕をもって情報収集を始めましょう。

それぞれの補助金・助成金の詳細や、活用する際のポイントは、以下の記事をご覧ください。

参考記事:【2025年最新】個人サロン開業に使える補助金・助成金を紹介!

自宅サロンの開業で違法になるケースは?

自宅サロンの開業で違法になるケースは、主に以下の4つです。

  • 賃貸借契約の違反
  • 消防法の違反
  • 建築基準法の違反
  • 税金に関する違反

例えば、住居専用地域に指定されている場所では、商業活動が制限されることがあります。加えて、看板の大きさや装飾によっては、地域の条例に違反する可能性もあります。

そのほかの違法になるケースの詳細は、ぜひ以下の記事をご覧ください。

参考記事:自宅サロンが違法になるケースは?トラブルになる事例と対処法を解説

CUBE DUO/PROなら集客や運営のアドバイスがもらえる

CUBE DUO/PROなら集客や運営のアドバイスがもらえる

ここまで一軒家で自宅サロンを開業するメリットやデメリット、成功させるためのポイントを解説してきましたが、初めて事業を行う方のなかには、不安な方も多いはず。

そんな方は、CUBE DUO/PROの運営サポートの利用がおすすめです。サロン経営において起こり得るトラブルについて、電話やメール、公式LINEなどで相談が可能です。興味のある人はぜひ、CUBE DUO/PROのサポート利用を検討してみてください。

PAGE TOP